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メトロポリタン美術館が毎年開催するファッション展とMETガラ概要

メトロポリタン美術館が毎年開催するファッション展とMETガラ概要

メトロポリタン美術館所持の衣装研究所

先日のNY旅行記でも少し紹介したけど、メトロポリタン美術館(通称MET)が衣装研究所を所持しているのは知ってますか?

館内では歴史ある衣装類の展示品を細やかに調整・修復しなければいけないから、相当レベルの高いものだと思う。

 

で、その衣装研究所(アナ ウィンター コスチューム センター)は毎年、特別ファッション展覧会を主催しています。

METの館内に特別スペースを設けて、5-9月頃の約5ヶ月間、期間限定で毎年テーマ別の展示が行われます。

 

 

 

過去のテーマ

過去10年分のテーマを挙げてみるね。

 

2010年:「American Woman: Fashioning a National Identity 」

2011年:「Alexander McQueen: Savage Beauty」

2012年:「Schiaparelli and Prada: Impossible Conversations」

2013年:「Punk: Chaos to Couture」

2014年:「Charles James: Beyond Fashion」

2015年:「China: Through the Looking Glass」

2016年:「Manus x Machina: Fashion In An Age Of Technology」

2017年:「Rei Kawakubo/Comme des Garçons: Art of the In-Between」

2018年:「Heavenly Bodies: Fashion and the Catholic Imagination」

2019年:「Camp: Notes on Fashion」

 

2011年「アレキサンダーマックイーン」、2017年「川久保玲とコムデギャルソン」のように、あるブランドやデザイナーを取り上げるテーマの年もあれば、

例えば2016年「テクノロジー時代のファッション」、2018年「ファッションとカトリック宗教」、2019年「キャンプ」のように抽象的なテーマもあるよう。

 

後ほど詳しく説明するけど、今年2020年度のテーマは「About Time: Fashion and Duration」。

今までで最も抽象的なテーマとも言える。一体どんな展示品が並ぶのでしょうか?

 

 

 

2019年度の写真を紹介

昨年、2019年度のテーマは「キャンプ(camp)」。

と言っても、野外アウトドアのキャンプとは同音異義語。

滑稽なほど気取った、わざとらしい、大げさな、時代がかった、不調和な…などの意味を持つ言葉で、簡単に一言で言えば「奇抜」の美学というイメージ。

悪趣味ギリギリを狙ったり、ある要素を過剰に演出してみたり…アンバランスさまでを包括する絶妙なバランス感覚のファッションとも言える。

 

去年実際に私が行った写真で、雰囲気を感じてみてください。

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世界的ハイブランドや、有名デザイナーも多く作品を提供しているので、注目度は大きくグローバルな展覧会となっている。

2019年度は日本からはComme des Garçonsの川久保玲、Undercoverの高橋盾が参加している。

 

 

 

オープニングイベント、METガラとは

そしてこの展覧会を象徴するものが、メットガラ(MET Gala)というオープニングイベント。

展覧会の開催を祝すためでもあるが、衣装研究所の資金調達の趣旨がある。

ハリウッドスターや有名モデルなど、著名人が豪華絢爛な衣装を着て盛り上げる、いわばゴージャスなお祭り。

 

オリンピックの開会式や閉会式を想像してもらえれば雰囲気が伝わるでしょうか?

オリンピックがスポーツの祭典と呼ばれるならば、METガラは言わばファッションの祭典。

衣装研究所が発表するその年のテーマとなるドレスコードを元に、世界中のセレブたちがレッドカーペットで思い思いのルックを披露する。

 

 

 

今年は150周年。テーマは「時間」

2020年のテーマは「About Time: Fashion and Duration」。

直訳すると「時間について:ファッションと持続期間」ということになります。

 

ファッションと時間は切り離せない。

それは、時代の精神を刹那的に反映するだけでなく、時代とともに変化し発展してゆくもの。

衣服は、過去・現在・未来と、時間の繋がり(≒duration 持続)をどのように生み出してきたのか?

 

展示では、ファッションの一過性のついてを考察し、そのタイムラインがいかに線的であるかと同時に循環にもなることを示すという。

フラッシュバックや早送りの手法を用いるそうなので、その表現方法も注目ポイント。

 

今回のテーマは、ヴァージニア・ウルフの小説作品と、時間の観念について問い直したフランスの哲学者アンリ・ベルクソンの理論から想起されたものだそう。

展示は「ファッションの未来」と題されたセクションで締めくくられ、今後のファッションの寿命やサステイナブル(持続可能性)についても、各自が解釈できる工夫が施される予定。

 

 

また、メトロポリタン美術館は今年2020年に創立150周年を迎える。

記念企画の一環として、美術館が開館した1870年から2020年までの150年という時間を、制作されたアイテム約160点とともにファッション史として辿る。

異なる時代の衣装の類似性を際立たせていくそうなので、見応えがありそう。

 

ちなみに今年のメインスポンサーはルイヴィトンが務めるとのことなので、ヴィトン好きの方にとっても楽しい展示となるかもしれませんね。

 

 

2020年度テーマ「About Time:Fashion and Duration」

METガラ開催日:5月4日

展覧会:5月7日から9月7日まで (メトロポリタン美術館内)

https://www.metmuseum.org/

 

参考記事:VOGUEより

www.vogue.com

 

 

 

本日のケツ論。

私たちは、生まれた瞬間から死ぬときまで毎日、それこそ一生の時間をかけて服を着る。

日常生活を送るときも、通過儀礼でも、服との関係は切っても切れない関係。

 

哲学書などで「時間」について考えるのもいいけど、ファッションというフィルターを通して時間という価値観について考えるのも興味深いかも。

私も去年のMETファッション展に行ったけど、本当に見応えがあった。なにより、展示物のクオリティが高い!

“考える”だけでなく、”感じる”ことができる。まるで見えないメッセージが伝わってくるよう。

 

2020年は新しい10年が始まる年。

これからどんな未来が来るのか?私たちが生きる時間はどこへ向かっていくのか?

ファッション展で表現する時間の概念が、もしかすると私たちに、今後生きてく上でのインスピレーションを与えてくれるかもしれないね。

 

私もすごく行きたい。興味のある方は、ぜひ!

では股\(^o^)/

 

 

 

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