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ヴィーガンの思想と過激な主張。良い点と悪い点

ヴィーガンの思想と過激な主張、良い点と悪い点

前回の続き。今日は、私なりにヴィーガンの思想について考察してみます。

ヴィーガンの過激な主張

日本でも昔から「精進料理」という菜食の食文化は存在するのに、欧米のヴィーガンを嫌う傾向にあります。

なぜならそれは一部のヴィーガンが過激な主張をしたり、他者に対して行動を強要するものだから。

 

ヴィーガンの思想に、「動物愛護」という観点がある。

植物は痛みを感じないのに対し、動物は痛みを感じる。

「私たちは肉を食べなくても生きていくことができるのだから、動物を殺したり苦しめてはいけない。」という思想。

 

それを聞いて私たち日本人は「植物も同じ命なのに、植物を殺すのは良くて動物はダメなんておかしくない?」と感じやすい。

そんな思想は偽善的だという批判もあるでしょう。

これには、私たちは普段意識していないけど、宗教的観点も大きく関わっている。少し説明しますね。

 

 

 

キリスト教徒が多数を占める欧米の人々は、「魂=知性」だと思っている。神が創造したものの中で特別に人間にだけ与えられたもの。

だから特別な神の子「人間」にとって、「知性」とは重要なファクター。知性的・理性的・合理的に行動することが魂の存在証明となり、価値があることとされる。

 

それに対し日本の神道では、「八百万の神」という言葉にもあるように、万物に魂が宿ると考えられてきた。

日本古来から神様が宿る依り代として祀られる対象は、山そのものや樹木や岩などだった。「御神木」という言葉、聞いたことありますよね。

欧米人にとってこの感覚は、理屈は頭で理解できても、心の底からは納得できない。

「言葉も話せないし、知性もない、ましてや動かないものに魂を感じるなんておかしい…」と思っている。

 

欧米人の宗教観で言うと、動物を殺すということは、知性あるものに残虐でかわいそうなことをする行為。

魂があり、感情があり、痛みを感じるものに対しての野蛮な振る舞いということになる。

 

でも日本では、魂の条件は「知性」ではない。

動く生き物でなくとも、植物でも、ましてやただの物体でも魂を持っていると考えている。( 例えトイレの神様"っていう歌もあったよねw)

その上で、「いただきます」という言葉もあるように、命に感謝してさまざまな食べ物を生きるために食べる。

まず根本的な問題として、こういった宗教上の価値観に違いがあります。

 

 

 

その上で、過激な主張を行うには理由がある。それはキリスト教が「一神教」であるということ。

一神教とは、神が ”唯一の絶対的な存在” であるいうこと。つまりパーフェクトヒューマンならぬ、パーフェクトゴッドw

 

多神教の日本人は他の価値観を否定しないし、それはそれ、ウチはウチと受け止められる。

でもキリスト教徒にとっては”絶対の正解”だから、価値観を押し付けたり同調させようとする。だって神は他にいないのだから、他宗教の思想は”邪教”。

私たちが「勝手にやるのはいいけど押し付けるな」と感じるのも、キリスト教の性質が、他宗教への威嚇の側面を持っているから。

 

 

 

環境負荷に対しての思想

もう1つ、ヴィーガンが肉食を反対する思想として重要なものに「地球の環境保護」という観点が挙げられる。

現在の食用肉の生産体制では非効率だし、問題点も多くあります。

 

 

 

まず、土地活用の問題。

家畜を飼うための牧草地の面積、あるいは家畜が食べるための餌を育てる農地の面積は、相当なもの。

家畜している動物に与える穀物を育てるために、なんと世界中の農地の77%を使用しているそう。

しかも家畜の餌を育てるための土地は、飢餓で苦しむ人たちが住む貧困国が多いという。

 

国によっては、また格差社会の中の貧困地域によっては栄養失調が生じているにも関わらず、このような土地の消費がされている。

摂取するタンパク源を食肉から他の食材に代えるだけで、土地を有効活用することができる。

家畜の餌にする植物を育てるために使っていた農地で、他の果物や野菜を育てられる。

 

 

 

また、家畜は家畜が大量の水を消費している。

アメリカでは、綺麗な水のうち、なんと55%もの割合の量が家畜を育てるために使用されている。

ちなみに人間の生活用水の割合は5%前後なので、それがいかに多いのか驚愕する事実だということ。

世界中で水不足の問題となっている中、家畜が消費する水の量は改善すべき点。

 

 

 

さらに、排泄物に関しても多くの問題を抱えている。

食用豚が出す大量の糞尿の処理についても、問題がある地域は少なくない。

 

また牛のゲップには、二酸化炭素の25倍もの温室効果を持つメタンガスが含まれている。

もし家畜がいなくなれば温室効果ガスの15%もを削減することができ、電車や車などを無くすよりも大きな効果が見込める。

 

 

 

このように私たちが肉を食べるために生産されている家畜は、地球の環境に大きな負荷をかけていることは間違いない事実。

そして近い将来、地球の人口は100億人を超えることが予測されている。

私たちが肉食を減らすことで、地球の食料ネットワークを正常な状態につくり直すことができる可能性を持つ。

今、食料不足や水不足が懸念されている時代だからこそ、ヴィーガンという思想や言い分にも耳を傾けるべきだと私は思う。

 

 

 

本日のケツ論。

日本でヴィーガン人口が少なかったり、ヴィーガンに対して批判的な印象を持っているのは、菜食自体を受け入れられないからではない。

欧米人も日本人もそれに気づいていない人が多いけど、きっと、もっと根本的な問題だと思う。

まさか自分たちの思想の違いが宗教的な要素から来ているとは思ってもいないし、もう既に無意識層の価値観として溶け込んでいる。

 

実際には、攻撃的な自己主張をするヴィーガンはごく一部。

確かに捕鯨問題や水族館のイルカ問題では、「知能が高い動物を苦しめてはいけない」という動物愛護思想のもと過激な日本批判をする人たちがいる。

ただ日本のメディアは、そういった過激な運動ばかりをフィーチャーして、ヴィーガンについて偏った報道をしている印象を持つ。

 

前回でも書いたように、ヘルシー志向やエコロジー志向のため、柔軟性を持ってヴィーガン食を自分の日常に取り入れている若者だって多い。

私はまず、ヴィーガン思想の特徴をもっと知ろうとすること、そして長所と短所について自分なりに考えることが大事だと思います。

 

そうすれば日本でヴィーガンを実践する人が異端児扱いをされなくてすむし、お互い良い距離感でいられる。

日本でヴィーガンの人たちが市民権を得たとき、またうまく住み分けができるようになったとき、日本もグローバルな国に成長しているのかもしれないね。^^

 

では股\(^o^)/

 

 

 

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(関連してないやん!という意見は受けつけてましぇん)

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